*26話*














外で山になっていた荷物も二人がかりで運んだら、半時ほどの時間で全て運び終える事が出来た。





「この荷物で最後だけど、これどこに置けばいいんだ?」



山になっていた荷物の最後の一つを抱えて店に入ってきたユーリは、カウンターの奥で品物を並べていた親父さんを

見つけて、そちらに向かって歩きながら問いかけた。

抱えられている荷物には酒瓶のようなビンが入っていて、ユーリが歩くたびにかちゃかちゃと涼しげな音を立てた。



「ああ、ありがとう。そうだな、それはこっちの棚に並べておいてくれ」



声を掛けられて肩越しに振り返った親父さんは、自分が商品を並べている棚の手前にある空の棚を指差して言った。



「ん、りょーかい」



時間がないのか返事を返したらさっさともとの作業に戻っていった親父さんの背中に少々棒読み気味な返事を返して、

ユーリは指示された棚に荷物を置くと、手際よく中身を棚に並べ始めた。

しばらくの間無言で作業していた二人だったが、そんな量が入っているわけでもなかったのでユーリの作業はすぐに

終わった。

それを見計らったわけではないだろうが、テッドが店の奥から顔を出した。



「おはよう・・・・・・・ユーリ?珍しいねユーリが店の手伝いなんて」



今が彼の起床時間なのか店に顔を出すなり朝の挨拶をしたテッドは、ずっと中腰で作業をしていて痛む腰をたたいて

いるユーリを見て首をかしげた。

いつもだったらまだ部屋にいる時間だろうにと。



「テッド、人聞き悪いこと言うんじゃねえよ。俺だって手伝いくらいするぞ」



開口一番に言われた一言にユーリは眉をしかめて反論した。



「そういうテッドは今起きた所か?」

「んなわけないだろう。奥で朝飯食べてたの!」



べ〜と、舌を出して抗議を示したテッドは、まだ並べ終わっていない棚の前に積まれている荷物の口を開いて手馴れ

た様子で並べ始めた。

それを眺めながらユーリは頭をかいた。

任せられた作業は終わったし、他の作業を手伝うにしてももう粗方の事は終わっているようで、猫の手が必要そうな

ものはなさそうだった。



「じゃあ、俺はそろそろ部屋に戻るわ」



そういってユーリが入り口のほうへ向きを変えようとしたときだった。



「あーと、ユーリ。朝食まだだったろ。うちで食べていけよ」



棚の準備をしている手を止めて、カウンターの置くから親父さんが声を掛けてきた。



「ん、そうだな。せっかくだから貰おうかな」



断る理由もないのでその誘いを受けたユーリは、ふと自分の部屋がある二階を見上げた。



「朝飯貰う前にちょいルークの様子を見てくるわ」



そういってユーリは彗星を出て自分の部屋に向かった。











ルークinヴェスペリア第26話をお送りしました。

ルークが出てこない上に短くてすみません(汗)
ちょっと詰まっているんでここで上げないと続きをかなり待たせそうな気がしたので、ここでいったん上げます。
ルークの礼代わりに手伝ったけど、ユーリって普段はこんな素直に手伝わない気がします。


続きはのんびり待ってください。








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