*16話*














突然上げられた驚きの声にビクッと肩を震わせたルークだったが、その言葉の中に聞き覚え

の無い単語が混じっていることに首をかしげた。



「結界魔導器〈シルトブラスティア〉?魔導器〈ブラスティア〉って・・・・・・なんだ?」



疑問を正直に口にしただけなのだが、その言葉はユーリ達に更なる衝撃を与えた。



「ルーク・・・・・お前、それ本気で言ってるのか?」

「冗談・・・・・だよね?」

「?知らないと何か問題でもあるのか?」



恐る恐る訊かれた問いにルークは訝しげに眉をひそめ小首をかしげた。



マジか・・・・・・・・



本気で分からないといった反応に、ユーリは内心頭を抱えた。

帝都で暮らしていなかったとしても普通の暮らしを営んでいくのであれば、荒野に蔓延る魔物

達から身を守ってくれる結界魔導器〈シルトブラスティア〉に関心を払わずにはいられないだ

ろう。

もし仮に結界の無い場所が存在したとしても、魔導器〈ブラスティア〉の存在を知らずに暮ら

していけるものだろうか。

答えは否だ。

それくらい魔導器〈ブラスティア〉は人々の暮らしに欠かせないものとなっている。

今だって空を見上げれば結界魔導器〈シルトブラスティア〉の陣が広がっているというのに。

二人が黙ってしまったことにルークが困ったようにラピードを見つめるのを視界に入れつつ、

ユーリはルークと出会ったときのことを思い出していた。



光の奔流から生み落とされるように突然現れた子供。

ここがどこであるか訊いて来た時の地名に聞き覚えは無く、彼が聞いてきた内容はどこかおか

しかった。自分が地名を答えた時、彼は今の自分たちと同じような反応をしていた気がする。

ありえない事に対する衝撃と驚愕。

そういえば彼はどこから来たのだろう、まだ聞けていない。

明確な答えを聞く前にテッドが飛び込んできてしまったから有耶無耶のままになってしまった

から。



「結界魔導器〈シルトブラスティア〉の事も知らないなんて・・・・・・・ルークは一体どこ

から来たんだ?」



どこか呆然としたようなフレンの声を聞きながら、それは俺も知りたいな。と思った。











ルークinヴェスペリア第16話をお送りしました。

微妙にユーリ視点の話でした。
15話の中に入れようと思っていたのですが、話の切り方が気に食わなかったので分けたわけです。
短いのはそのためです。
トリップしたとき独特の話展開は上手く書けているかは別として書くのが楽しいですね。
結構話数かかってる割にまだ一日目なんですよね・・・・・・・話展開遅くてすみません(汗)


続きはのんびり待ってください。








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